こんにちは!今日は春なのに肌寒く、テンション下がり気味のジュエリーデザイナーのMASAKIです。
やっぱり春はポカポカ陽気が好きです!
さて、今日はこないだやった加工について書こうと思います♪
先月ネックレスをご購入頂いたお客様の中に、お体(手)にハンデを持たれている方がいて、ネックレスの金具をマグネット金具に換えました。
金具交換したネックレス
元々ついていた金具
付け替えた後のマグネット金具
ただ単に金具交換。
これでおーしまい、一件落着っと思っていたのですが...。
この後、僕自身気が付かなかった事件が起きるのでありました。
事件は金具交換した、当日の夜のこと。
お客様から『ネックレスが切れてしまった!!』っと、悲しみの電話をもらいました。
何が起きたのかと思いお客様に状況を確認し、後日アトリエにお越し頂き、ネックレスを見せてもらいました。
ネックレスを見た所、切れてしまった原因に、お客様の使用方法が深くかかわっていることがわかりました。
まず、その使用方法は(手にハンデがあるため)ネックレスをはずす際、チェーンを引っ張ってはずすこと。
ここが通常の使用方法と違った部分になります。
そして、チェーンを引っ張ってはずすには、マグネットの磁力が強すぎたこと。
マグネットの磁力が強かったため、ネックレスを引っ張ってはずす際に、チェーンとマグネット金具を繋いでいる丸い輪っか状の金具(下記写真参照)の口が開いて、チェーンが外れてしまったことがわかりました。
僕自身、お渡し前にマグネット金具を試用したのですが、僕がネックレスを外す際は、マグネット金具部を指でつまんではずすため、こういったことが起こらなかったのです。
ご使用される方の使い方を、検討材料に入れていなかったことに反省ですね。
そこで、こんな物を試作してみました。
じゃん!!
マグネット金具の間に樹脂パーツを貼合わせることで、マグネットの磁力を抑えました。
でも、この状態で僕の気が付かない不具合があると嫌だったので、お客様に試用してもらいましたよ。
そしたら、やっぱりありました。
予想していなかった出来事。
着ける際、マグネットがサイドにくっついてしまい、真っすぐに留まらないことがあるんです。
金具同士を持って着用しているのですが、やや健常者とつけ方が違うので、こういったお悩みがありました。
なので早速、金具の仕様を変更しましたよ♪
じゃじゃん!!
最終的に使用した金具は、樹脂素材の径を大きくすることで、サイドへくっつくのを抑制しました。
そして、念のため(口が開いてしまった)丸い金具部分の開口を溶接して無事ご納品することが出来ました!
【ここで豆知識!!】
今回、開口を溶接した金具部分(下記写真参照)は、通常あえて金具の開口を溶接していません。
理由は二つ。
①ネックレスを何かに引っ掛けてしまった場合に、首が絞まるのを防止するため。
②今回のように金具自体を別の物に変更したり、ネックレスの長さを調整するアジャスター等をすぐに付け加えることができるようにするため。
※この仕様はHeaNect独自ではなく、一般に販売されているネックレスも通常はこのような仕様になっています。
ちなみに、HeaNectでは、有料にはなりますが、マグネット金具に交換しなくても、首絞め防止の機能がなくなってしまうことをご了承頂ければ、開口を溶接することが出来ます。
◆マグネット金具の場合
◆通常金具の場合
お客様には、何度もお越し頂くことになったのですが、大変満足をして頂けて本当に嬉しかったです。
改めて、人から感謝される仕事につけて良かったな♪
そして、なかなか気が付かない、お客様のお悩みを伺えてとても勉強になりました。
本当にありがとうございます。